2017年度最終版 フレンキョウニュース②
2018年04月12日 21:00第52回兵庫全国研報告
2017年11月4日と5日に兵庫県で開催された第52回全国学童保育研究集会に参加しました。1日目の全体会では、日本福祉大学名誉教授の近藤直子先生の記念講演「小学生のこころのヒ・ミ・ツ」がありました。
近藤先生は、保育、特に障害児教育が専門の先生で、自分が相当育てにくい子どもだったという振り返りから、子どもにはよくも悪くも大人の価値観が反映されるが、大人がそれにあてはめてしまうと子どものいいところが育たなくなってしまうと話されました。本来は、子どもが自由に好きな文化や得意な技術をもとに世界を広げていって、どこかで認められるようになることが理想です。とはいえ、学童期の前半はまだ大人への依存性があり、1日3回甘えたい時間があるとのこと。それは、朝起きるときと学校から帰ったときと夜寝るときで、心の居場所や家庭での安心が必要なのです。親もこれを踏まえて対処してあげたいと思いました。
子どもは成長とともに「大きさ」という価値観を求めるようになり、大きさを感じたいと思った子どもが問題を起こすことが多いそうです。そういう視点で子どもたちの問題行動を考えたことがなかったので、勉強になりました。子どもにとって大きな存在とは、先生や親ですが、学童はそうではない価値観が存在する場所。学童が子どもの基地としての役割を果たし、世界を広げて冒険できる、自分の好きな世界に気づき直す、自分の多面性に気づく時間にして欲しいと先生は語ります。学童は子どもと向き合うよりも並び合う関係を保ち、成長を見守っていける大切な場所なのです。(府連協オブザーバー・N.I)
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